Kling 4Kネイティブ生成完全ガイド 2026

Jul 14, 2026

最終更新: 2026年7月

TL;DR

主要なAI動画モデルのなかで、1回の生成でそのまま4Kを描き切れるのは、いまのところKlingだけです。Sora、Veo、Runway——ほかはすべて1080p以下で生成し、あとからアップスケールしています。Klingの4Kモードは2026年4月23日、VIDEO 3.0シリーズとともに登場しました。出力は正真正銘の3840×2160、クリップの長さは3〜15秒、テキストから動画(t2v)でも画像から動画(i2v)でも使えます。kling4.coでの料金は65クレジット/秒。つまり5秒の4Kクリップで325クレジットです。

いちばん覚えておいてほしい数字はこれです。4Kは1080pの4倍の画素数なのに、proモードと比べてクレジットは30%増しにしかならない。

モデル ネイティブ生成解像度 4Kの入手方法
Kling 3.0(4Kモード) 3840×2160 ネイティブ生成、1ステップ
Sora 2 Pro 最大1920×1080 4K書き出しなし
Veo 3.1 1080p Vertex AI上で別途アップスケール
Runway 720p 生成後に4Kへアップスケール

「ネイティブ4K」とは結局どういうことか

ネイティブ4Kとは、モデルの生成プロセスそのものが3840×2160のフレームを作り出す、という意味です。2回目のパスもなければ、別のアップスケーラーモデルも、生成されなかった画素を推測で埋める補間処理もありません。拡散プロセスが最初から目標解像度で走り、出てきたファイルがそのままモデルの作ったファイルです。

アップスケールはこれとはまったく別の作業で、この違いは机上の議論ではありません。アップスケーラーは完成した720pや1080pの動画を受け取り、「本来あったはずの画素」を推測します。それは復元であって、復元は元素材の欠点をすべて引き継いだうえで、自分自身の欠点をいくつか足します。Kling自身の発表もこの点についてはっきり書いています。4Kモードは「アップスケールを超える(moves beyond upscaling)」ものであり、「生成後のアップスケールに頼る従来手法は、視覚的なアーティファクトやエンコードエラーを生みがちだった」のに対し、このモデルは最初からフル解像度で生成する、と。同社はこれを「業界初のネイティブ4Kモード」と呼び、「放送、劇場公開、ハイエンド広告の制作水準を満たす」と述べています。

もっとも、ここまでは宣伝文句と受け取っておくのが健全でしょう。ただ、その下にある技術的な主張は検証可能で、実際に裏が取れます。ネイティブ4K生成のエンドポイントを公開しているフロンティア動画モデルは、現時点でほかにありません。違いが出るのは、アップスケーラーが昔から苦手にしてきた場所です。髪、布の織り目、木の葉といった細かいテクスチャ。画面のなかの小さな文字や看板。そして、フレーム同士が食い違うなかでディテールを「発明」しなければならない速い動き。実際の高周波成分を一度も見ていないアップスケーラーに、それを取り戻すことはできません。できるのは、もっともらしい何かをそこに置くことだけです。アップスケールした映像を大画面に出すと、どこかロウ細工のような、あるいは輪郭を立てすぎたような質感に見えるのは、そのためです。

ここで外部の声をひとつ引いておきます。公開情報のなかで、実制作の参照点にいちばん近いからです。ドラマ『House of David』のクリエイターであり、Innovative DreamsのCEOでもあるJon Erwin氏——彼のチームは同作シーズン1でAIショット72カットにKlingを使いました——は、4Kモードについてこう述べています。「これは、我々が使ってきたなかで初めてネイティブ4Kのファウンデーションモデルになった」。ベンチマークの話ではなく、現場で回している人の言葉です。

Kling 4KはSora・Veo・Runwayとどう違うのか

この比較の正直な結論は短くなります。競合はそもそもネイティブ4Kを提供していないからです。各社自身のドキュメントに書いてあることを、解釈を足さずに並べます。

Kling・Sora・Veo・Runwayがそれぞれどうやって4K動画を作るか——Klingだけが3840×2160を1ステップでネイティブ生成し、他はアップスケールする

Sora 2。 OpenAIの動画生成APIガイドには、sora-2-pro の最大出力が1920×1080(縦なら1080×1920)と記載されています。APIに4K書き出しのオプションはありません。Sora 2で生成する限り、生成解像度は1080p以下であり、4K納品物が必要なら自前で外部アップスケーラーをつなぐしかありません。

Veo 3.1。 Googleは4Kを提供していますが、それは生成とアーキテクチャ的に切り離されています。Vertex AIでは、4Kはアップスケール機能として——生成済みの動画に適用する独立したステップとして——提供され、Veo 3.1 Liteと同時に発表されました。Googleもこれを隠してはいません。機能名からして「a new Veo upscaling capability(新しいVeoアップスケール機能)」です。Veoの4Kは良いアップスケールでしょうし、おそらく非常に優秀なアップスケールでしょう。それでもアップスケールはアップスケールです。

Runway。 Runwayのヘルプセンターは一文で言い切っています。「生成動画の出力は720pで作成されますが、4Kにアップスケールできます」。4社のなかで最も低い生成解像度から、事後に9倍の画素へ引き伸ばしている計算です。

つまりこの分野はきれいに二つに割れます。Klingは4Kを生成する。ほかはもっと小さいものを生成して引き伸ばす。納品先が放送規格、劇場スクリーン、あるいは再エンコードの強い広告プラットフォームなら、この違いが勝負のすべてです。逆に、納品物が数Mbpsまで圧縮されるSNS向けの9:16クリップなら、重要度はぐっと下がります——この点は後半で詳しく書きます。何でもかんでも4Kで作るべきだとは、私は思っていません。

Kling 4Kのスペック:解像度・尺・アスペクト比

Kling 3.0のAPIドキュメントから拾った仕様表です。ここで注意したいのは、解像度の段階が「同じモデルをサイズ違いで出しているだけ」ではないこと。std・pro・4Kはそれぞれ別のモードで、出力も別物です。

モード 16:9 9:16 1:1
std 1280×720 720×1280 720×720 3〜15秒
pro 1920×1080 1080×1920 1080×1080 3〜15秒
4K 3840×2160 2160×3840 2160×2160 3〜15秒

この表から読み取るべきことが3つあります。

尺の上限は15秒。ほかのモードと同じです。 4Kにしたからといって長いクリップが作れるわけではなく、逆に短くなるわけでもありません。尺は3〜15秒の整数秒です。30秒の4Kシーケンスが必要なら、複数回の生成をつないで作ることになります——実際たいていの人はそうやって作っているわけですが、その前提で段取りを組んでください。

3つのアスペクト比すべてが本物の4Kです。 stdもproも同じ3種類の形を出せますが、4Kモードの縦2160×3840と正方形2160×2160は、正真正銘4K級の画素数を持っています。16:9でレンダリングしたものを切り抜いたわけではありません。これは、広告プラットフォーム側で再エンコードされる縦型広告を作る人にとって効いてきます。エンコーダーに渡せる情報量が単純に多いからです。

t2vもi2vも4Kモードに対応しています。 これはfal.aiのKling v3 4Kエンドポイントのモデル一覧で確認できます。ただしi2vには当然の但し書きがあるので、はっきり書いておきます。512pxの元写真は、4Kレンダリングを指定したからといってシャープにはなりません。入力がぼやけていれば、出てくるのは「大きくぼやけた映像」です。

4Kモードで使えなくなる機能

ここは多くの記事が飛ばす部分です。Picsartのドキュメントによると、4Kの制限はモデルによって異なります。Kling 3.0 では4K時にモーションコントロールとボイスコントロールが使えません。Kling 3.0 Omni ではリファレンス動画とボイスコントロールが使えません。出典についても正直に書いておくと、これはKlingを統合しているプラットフォーム側の情報であって、Kuaishou自身のリリースノートではありません。強めのシグナルとして扱いつつ、パイプラインを組む前にご自身のプロバイダー側で必ず確認してください。モーションブラシ的なカメラ制御に依存するショットなら、先にproモードで動きを固めておく必要があるかもしれません。

Kling自身がAPIドキュメントで公式に述べている制限は1つだけです。4Kは「生成に時間がかかり、消費クレジットも増える場合がある」。曖昧ですが事実であり、30パターンをキューに突っ込む前に頭に入れておく価値はあります。

4Kのフレームレート上限、HDRのビット深度、ビットレート、ファイルサイズ——このあたりについてどこかで読んだ数字があるかもしれませんが、私が探した限り公式の出典はありません。推測で埋めるつもりはありません。

実際の操作(どのトグルを入れるのか、どのエンドポイントを叩くのか)を知りたい方は、Kling 3.0 4Kモデルページにモードごとの設定を、O3 4KバリアントにO3版の解説をまとめてあります。

4Kクリップの実際の料金

kling4.coでは、4Kモードは 65クレジット/秒 です。アスペクト比にかかわらず一律です。

Kling 4Kのクリップ単価と、kling4.coの各プランで作れる4Kクリップ本数

クリップの長さ クレジット(4K)
5秒 325
10秒 650

参考までに、当プラットフォームでのKling 3.0のクレジット表は次のとおりです。

モード クレジット / 秒
std(音声なし) 35
std(音声あり) 50
pro(音声なし) 50
pro(音声あり) 65
4K 65

このレートは Kling 3.0(およびO3)のものです。Kling 4.0 は同じエンジンで動きますが、フラッグシップのプレミアムが15%上乗せされます。4Kモードは75クレジット/秒で、Kling 4.0の5秒4Kクリップは375クレジット、10秒なら750クレジットです。この記事のほかの数字はすべてKling 3.0のレートで計算しています。

ここで画素の計算をしてみます。この記事でいちばん役に立つ数字が出てくるからです。1080pは1920×1080=1フレームあたり2,073,600画素。4Kは3840×2160=8,294,400画素。ちょうど 4倍 です。一方でクレジットはproの50/秒から4Kの65/秒へ——30%の増加 にとどまります。

画素は4倍、クレジットは3割増し。 この比率こそ、4Kを「贅沢品」ではなく「仕上げ用のモード」として真面目に検討すべき理由です。

各プランで4Kクリップは何本作れるか

5秒クリップ(325クレジット)で計算します。

プラン 価格 クレジット 5秒の4Kクリップ
Starter(買い切り) $19.90 1,480 4本
Standard(買い切り) $49.90 3,700 11本
Pro(買い切り) $99.90 7,400 22本
Basic(月額) $19.90 2,000 6本
Standard(月額) $49.90 5,200 16本
Pro(月額) $99.90 10,400 32本

月額プランのほうが同じ金額で多く使えます。継続にコミットする代わりの割引という、よくある構図です。Kling 料金プランの詳細は料金ページに、Kling公式のサブスク階層まで含めた比較はKling料金の完全解説に別途まとめてあります。

無料クレジットについての正直な話

サインアップすると 100無料クレジット がもらえます。クレジットカードは不要です。ただ、65クレジット/秒ということは、これは 4Kで約1.5秒分 ——1本のクリップを完成させるには足りません。ここを曖昧にして、残高を全部使ったレンダリングが60%で落ちる、という体験をしてほしくないので、先に書いておきます。

では100クレジットは何に向いているのか。stdモード(35クレジット/秒)でおよそ2.8秒、つまり短いテスト生成です。これは本当に有用です。というのも、最初にテストすべきなのは構図とカメラワークであって、シャープさではないからです。無料枠は「そのショットが成立するかどうか」を確かめるために使ってください。成立するとわかってから、クレジットを買えばいいのです。

無料アカウントを作成して100クレジットを受け取る → まずはstdモードのテスト生成から。

4Kを使うべきでない場面

4Kは仕上げのフォーマットであって、探索のフォーマットではありません。手を出すと損をする状況が4つあります。

納品物が9:16のSNSクリップのとき。 TikTok、Reels、Shortsは、アップロードされたものを容赦なく再エンコードし、実効ビットレートを4Kマスターが保持できる水準よりずっと下に抑えます。1フレーム830万画素を渡しても、視聴者に届くのはそれよりかなり少ない情報です。もちろん、高解像度のマスターを上げること自体には意味があります——エンコーダーに渡す情報が増えるので、720p素材より結果はきれいになるのが普通です。ただ、クリーンな1080pレンダリングと比べたときの上乗せ分は小さく、そのために秒単価を30%多く払うことになります。SNS向けの多くの用途では、proモードが正解です。

まだショットを探している段階のとき。 クレジットが実際に溶けるのはプロンプトの試行錯誤です。構図、動き、被写体の挙動が決まるまでに8回生成するとして、それを全部4K(5秒クリップ)でやると2,600クレジット。stdなら1,400クレジットで、しかも評価している構図はどちらでもまったく同じです。解像度は「そのショットが成立しているか」を何も教えてくれません。

i2vの元画像が高解像度でないとき。 4Kモードの画像から動画は、入力のディテール上限をそのまま引き継ぎます。スマホのスクリーンショットや圧縮されたストック素材のサムネイルを食わせれば、4Kモードはぼやけた画像を忠実に3840×2160でレンダリングしてくれます。まず元素材を確認してください。長辺が2K程度に届かないなら、埋められない画素にお金を払っていることになります。

締め切りが迫っていて、本数が必要なとき。 Klingのドキュメントは4Kが「生成に時間がかかる場合がある」と書いています。定量的な数字は出ていませんし、私が勝手に作るつもりもありませんが、ターンアラウンドは遅くなる前提で組んでください。今日中に20パターン見せる必要があるなら、stdで生成し、勝ったものを選び、それだけを4Kで焼き直す。これです。

そして、「避ける理由にならない理由」もひとつ。高そうだから4Kをやめる、というのはやめましょう。 proの3割増しです。多くの人が思っているより小さいプレミアムですし、価格対品質の比率がこちらに有利なほうへ大きく傾いている、唯一のモードです。

実際の使い方:2パス・ワークフロー

いちばん無駄が出ないやり方は、地味ですが確実です。2パスで進めます。

パス1——stdモード、35クレジット/秒。 解像度以外のすべてをここで固定します。プロンプトの文言、被写体、カメラの動き、尺、アスペクト比。必要なだけ回してください。5秒のstdテスト1本が175クレジットですから、4Kレンダリング3本分より安い金額で8本試せます。この段階でシャープさを評価してはいけません。評価すべきは「カメラが指示どおりに動いているか」「被写体がクリップ全体で破綻していないか」。これらは構図の問題であり、stdモードでも4Kとまったく同じように判断できます。

モーションコントロールやリファレンス動画が必要なショットなら、その作業もここで済ませます。Picsartのドキュメントによれば、モーションコントロールとボイスコントロールは4Kモードで使えないため、動きに関する判断はモードを切り替える前に確定させておく必要があります。

パス2——4Kモード、65クレジット/秒。 プロンプトが確定したら、まったく同じプロンプトとシード設定で4Kで再生成します。これがマスターです。1回のレンダリング、5秒で325クレジット。ネイティブ3840×2160のファイルが手に入り、途中にアップスケール工程を挟まずそのまま編集担当に渡せます。

実務的な注意を2つ。1つめ、stdでうまくいったプロンプト文字列をテキストファイルに正確に控えておくこと。ちょっとした言い回しの変更が思った以上に出力を動かします。4Kパスは「解像度の変更」であるべきで、「引き直し」であってはいけません。2つめ、シーケンスを作るなら、全ショットをstdでレンダリングして粗編集を組み、編集を生き残ったショットだけを4Kに昇格させること。10ショットのうち3つが落ちるシーケンスなら、この規律だけでおよそ1,000クレジット節約できます。

FAQ

Klingは本当にネイティブで4Kを生成しているのですか?裏でアップスケールしているのでは?
ネイティブです。Kling公式の発表は、4Kモードが「アップスケールを超える」ものであり、「生成後のアップスケールに頼る従来手法は視覚的なアーティファクトやエンコードエラーを生みがちだった」のとは対照的に、1パスでフル3840×2160解像度を生成すると明言しています。APIドキュメントでも4Kは独自の出力解像度を持つ独立した生成モードとして記載されており、後処理オプションではありません。2026年7月時点で、ネイティブ4K生成を公開しているフロンティア動画モデルはKlingのほかにありません(Sora、Veo、Runwayのいずれも非対応です)。

Kling 4K動画は何秒まで作れますか?
3〜15秒、1秒刻みです。これはstdモードやproモードとまったく同じ尺の範囲で、4Kにしても伸びも縮みもしません。それより長いものが必要なら、複数のクリップを生成して編集でつなぎます。

kling4.coで5秒の4K動画はいくらですか?
325クレジットです(65クレジット/秒 × 5秒)。10秒なら650クレジット。買い切りのStarterパック($19.90)で5秒の4Kクリップが4本、月額Standardプラン($49.90)なら16本作れます。

サインアップ時の100無料クレジットで4K動画は作れますか?
作れません。ここははっきり言うべきところです。100クレジットで買えるのは4Kのおよそ1.5秒分で、1本のクリップになりません。無料クレジットはstdモード(35クレジット/秒)でプロンプトとカメラワークを試すのに使い、ショットが固まってから4Kに切り替えてください。

4Kモードは画像から動画(i2v)でも使えますか?テキストから動画だけですか?
どちらでも使えます。Klingの4Kモードはt2vとi2vの両方に対応しています。ただしi2vの場合、出力品質は入力画像の上限に縛られます。低解像度の元写真は4Kレンダリングによってディテールを獲得したりはしないので、手持ちのなかで最もシャープな素材から始めてください。

4Kモードをオンにすると使えなくなる機能は何ですか?
Picsartのドキュメントによると、Kling 3.0では4Kモード時にモーションコントロールとボイスコントロールが使えず、Kling 3.0 Omniではリファレンス動画とボイスコントロールが使えません。これはKuaishou自身のリリースノートではなくプラットフォーム統合側の情報なので、ご自身のプロバイダーで確認してください。Kling公式のAPIドキュメントが述べているのは、4Kは「生成に時間がかかり、消費クレジットも増える場合がある」という点だけです。

1080pより多くクレジットを払ってでも4Kにする価値はありますか?
最終納品物なら、たいていの場合あります。4Kは1080pの4倍の画素数(8,294,400対2,073,600)でありながら、proモードに対するクレジットの増加は30%です。一方、下書き、プロンプトのテスト、どうせ再エンコードされるSNS優先の縦型コンテンツなら、価値はありません。試行錯誤はstdかproで行い、4Kはマスター用に取っておいてください。

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